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がん診療に携わる
すべての医師のための
心のケアガイド

[ 癌・腫瘍 ]

【編著】清水 研 国立がん研究センター中央病院緩和医療科・精神腫瘍科 副科長

B5 判・224 頁・定価 (本体 3,800 円 + 税) 2011 年 4 月

ISBN: 978-4-88003-847-6

がん告知などのコミュニケーション,うつ病などの精神症状緩和,家族ケア,日常臨床の中で困る倫理的問題など,日常臨床において問題になる点について精神腫瘍学の最新の知見を基に対応法を明記した一冊.

〔主な目次〕

第1章 がん患者における心のケア ―サイコオンコロジー総論―
① Quality of life の向上
② Quality of life の延長
③精神科医が参画するがんの医療の長所について

第2章 コミュニケーション

1.一般的なコミュニケーション
①コミュニケーションとは
②がん医療におけるコミュニケーション
③がん患者の心理とコミュニケーションの重要性
④基本的なコミュニケーション
⑤若年患者とのコミュニケーション
⑥怒りを呈する患者とのコミュニケーション
⑦医療者に自身の感情を表出しない患者とのコミュニケーション

2.がん告知 ―SHARE―
①コミュニケーションとは
②悪い知らせとは
③コミュニケーション技術の学習方法

第3章 よくある精神症状とその対応

1.抑うつ ―患者が落ち込んでいる,元気がない―
①がん患者の抑うつ
②通常の心理的反応
③抑うつの危険因子
④抑うつの評価,診断
⑤抑うつへの対応
⑥高齢がん患者におけるうつ病の注意点

2.不  安 ―心配が強い,落ち着きがない―
①不安とは
②不安を伴う精神医学的問題
③不安に対する介入

3.認知症・せん妄 ―言っていることのつじつまが合わない,記憶力がおかしい―
①認知症
②せん妄

4.不  眠
①他の精神疾患医伴う不眠
②他の疾患が除外された場合は睡眠障害

5.希死念慮
①がん患者の希死念慮・自殺
②希死念慮を有するかんじゃへの初期対応
③患者の苦痛を評価する
④希死念慮から自殺に至るプロセス
⑤がん患者の自殺の危険因子

第4章 チーム医療としての精神症状緩和

1.精神症状とチーム医療の全体像
①全人的苦痛と多職種が連携する必要性
②情報の共有と共通のゴール設定
③症例のその後

2.精神症状スクリーニング
①抑うつ状態のスクリーニングツール
②いつスクリーニングを行うか?
③精神症状スクリーニング後の対応
④スクリーニングを行っても専門家に紹介できないケースへの対応

3.緩和ケアチームとの連携
①緩和ケアチームとは
②緩和ケアチームの構成
③緩和ケアにおいてチーム医療を行う目的
④緩和ケアチームと連携して包括的なアセスメントを行う

4.精神科医・診療内科医との連携
①腫瘍医に求められる基本的な素養
②精神腫瘍医へのコンサルテーションの適応
③精神腫瘍医は何に着目して何を行うか
④患者や家族に精神腫瘍医への受診を勧める
⑤精神腫瘍医とのかかわり方

5.心理士との連携
①心理士は何をするのか
②心理療法とは何か
③心理療法で何をしているのか
④患者の意思
⑤心理士に会うことを勧める
⑥その他の支援

6.(リエゾン)精神看護専門看護師との連携
①リエゾン精神看護の定義
②(リエゾン)精神看護専門看護師の資格および認定制度について
③活動の実際
④(リエゾン)精神看護専門看護師の独自性

第5章 疾患の経過が精神症状に与える影響

1.遺伝リスク
①遺伝子検査の結果を伝えられた後の精神的影響
②親の心理的反応
③子どもの心理的反応
④医療者の対応

2.検  診 ―検診と心の問題,ケア―
①検診に対する心理反応について
②検診がもたらす心理的影響

3.がん告知
①がん告知までの心理反応について
②がん告知に伴う心理反応について
③告知後の心理反応への対応について

4.初回治療後 ―再発不安―
①患者の治療中の精神・心理状態
②がん患者の再発不安
③がんに対する心理社会的適応が難しい患者
④再発不安に対する心理療法

5.再発・進行がん
①患者の心理反応
②再発・進行がん患者の精神的負担への対応

6.進行・終末期の諸問題 ―実存的苦痛(スピリチュアルペイン)―
①短時間でできる医療コミュニケーションの技
②忘れてはならない解決できる要因
③実存的苦痛に対する一般的な対応(基本的)
④実存的苦痛に対する個別の対応(応用編)

第6章 治療が精神症状に与える影響
1.外科治療
①手術前の心理的な反応
②向精神薬を内服している患者への周術期の対応
③術後せん妄
④手術による喪失,機能障害と心理的問題

2.放射線治療
①経過1
②解説1
③経過2
④解説2
⑤その他

3.化学療法
①白質脳症
②可逆性後白質脳症症候群
③ Chemo-brain

4.ホルモン療法
①乳がん
②前立腺がん
③コルチコステロイドによる精神症状

5.幹細胞移植
①造血幹細胞移植に伴う心理的問題
②がん患者への心理的サポート
③薬物療法
④リエゾンの必要性
⑤当施設におけるリエゾンサービス

第7章 身体症状と精神症状

1.痛  み
①がん患者の包括的評価
②痛み,抑うつにより自殺を図った1例
③夕方から夜間の痛みの増強の原因がせん妄であった1例
④原因不明の痛みが,精神的な問題の影響が大きいと判断され,後に原因が判明した1例

2.倦 怠 感
①倦怠感とは
②倦怠感と精神症状の関連
③実際の臨床ではどのように考えるべきか
④抗うつ薬による倦怠感の緩和

3.呼吸困難
①呼吸困難の評価
②呼吸困難の治療

4.嘔  気
①がん患者にみられる嘔気
②嘔気に対処する
③心理面の嘔気への影響を評価する
④症例に対して

第8章 意思決定と倫理的問題

1.患者の理解力が低下している時
①理解力・判断能力が低下している可能性を考慮する
②理解力低下の原因を探索する
③意思決定の補助・代行の可能性を検討する

2.患者が標準的な治療を拒否した時
①拒否の背景にある患者・家族の思い
②意思決定のプロセスと倫理
③意思決定のプロセスはケアのプロセス

3.患者がもう終わりにしてほしいと言った時 ―尊厳死・安楽死・鎮静―
①「終わりにしてほしい」の背景にある要因を探る
②鎮静の問題
③安楽死(や尊厳死)との混同や誤解を招かないように注意する
④本人の意思決定能力を評価する
⑤家族に対するケア

第9章 家族のケア・遺族のケア

1.進行がん患者の妻へのケア ―進行がん患者の妻が精神的につらそうな様子.どうしたらいいか?―
①がん患者家族が抱える問題
②遺族に対する援助

2.患者が亡くなった後の家族の心理状態とケア
①死別は遺族にどのような影響を及ぼすのか?
②遺族にはどのような反応が生じるのか?
③異常反応を示す遺族はどのくらいいいるのか? どんな場合に生じやすいのか?
④医師は遺族に何を提供できるのか?

第10章 がん患者のリハビリテーションと心理的問題
①外科的治療前後のリハビリテーション
②化学療法中のリハビリテーション
③再発・進行期のリハビリテーション
④終末期のリハビリテーション

第11章 心理的要因ががん発症・がん予後に与える影響
①概説
②心理社会的要因とがん発症/進展のメカニズム
③心理社会的要因とがん発症リスク
④社会的要因とがん予後



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