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麻酔科学・臨床麻酔 _ 心臓血管麻酔

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経食道心エコーⅡ
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書評

初心者から研修医のための
経食道心エコーⅡ
部長も科長ももう初級者

[ 心臓血管麻酔 ]

【監修】 野村  実 東京女子医科大学医学部麻酔科学教室;教授
【編集】 国沢卓之 旭川医科大学手術部;准教授

B 5 判 ・ 550 頁 ・ 定価 (12,500 円+税) 2012 年 8 月発行

ISBN: 978-4-88003-866-7

経食道心エコー(TEE)の技術習得,JB-POT試験対策,心臓麻酔の臨床に役に立つ好評の前作「部長も科長もみんな初心者」に続く第2弾.

〔主な目次〕

A TEE ステップアップ
第1章 画像オリエンテーション
基本画面から忠実に1つずつ覚えていくことは労力を要します.そこで,印象に残る事象を中心に理解できる解剖と TEE 断面を増やしていきましょう.
①冠動脈と左室 17 分割
~え!? 前壁の反対は後壁じゃない!?~
②僧帽弁の描出
~どうして弁尖が3つに見えるの~
③PA カテーテルの描出
~これを見てたら基本断面 20 のうち4つもわかっちゃった!?~
④ひげ侍登場!!
~絵描き歌で覚えちゃおう!?~
⑤プローブの位置とトランスデューサ
~なるほど,右と左と前と後ろ~
⑥大動脈弁の構造
~Valsalva !? STJ !?~
⑦大動脈の描出
~食道の走行は?~
⑧空気は軽い
~人工心肺離脱と ST 上昇~
⑨画面右から撹拌生食
~CV カテーテルの鏡面写真~

第2章 血行動態と各種測定
「圧較差は 16 mmHg,弁口面積は 0.7 c㎡,EF は 40%」TEE 画像をやっと描出しているのに,複雑な計算が必要なのかと思うといやになってしまいますね.でも安心して下さい.覚えることはとっても少ないのです.
①Hemodynamics
~2つの式ですべてわかる !?~
②弁口面積 !?
~PHT と 220 から覚えてみたら~
③EF くらい知ってるよ
~ホントに M モード !?~

第3章 原理と消毒
超音波の原理はとても難しく感じますね.成書でも講習会でも最初に登場し,いきなりいやになってしまう読者も多いでしょう.しかし,原理を理解することで,TEE の守備範囲は広がり,ピットフォールやアーチファクトの解釈が可能となり,知識・技術にフィードバックされることも事実です.この章では,TEE 診断に必要かつ重要な項目をやさしく取り上げ,成書への架け橋となることを目指します.
さて消毒については?
プロ野球選手は,グローブを大切に磨きます.
大切なプローブの扱いは,原理とともに TEE の原点かもしれませんので,ここに記載しました.
①PRF と原理
~タイヤは後ろへ進む~
②ちょっと違ったドプラ効果
~救急車ではなくねずみ取りだった !?~
③Q ファクター
~どうして距離分解能と関係があるの~
④PW と CW
~白と黒と最頻値と最大値 !?~
⑤脱!! 折り返し現象
~Nyquist limit と仲良く~
⑥フレームレート
~走査線 ? 深度 ?? 何が関係するの ?~
⑦音響インピーダンス
~骨と空気はどっちが超音波を通しやすいの ?~
⑧プローブを知ろう
~バッキング材や整合層~
⑨グルタールアルデヒドとフタラール製剤
~最近の消毒とは~
⑩dB
~10 と 20 どっちやねん !!~
⑪圧電効果
~プローブの滅菌は !?~
⑫適切な画像を描出しよう
~複雑に…をさらに適切に~
⑬組織ハーモニックイメージング
~倍音の効果は !?~

第4章 アーチファクトとピットフォール
アーチファクトとピットフォールはなかなか覚えられませんね.でもなにか特別な事項と関連させて覚えると記憶に残りやすくなるでしょう.ここではそんな事象を集め,丸暗記を減らしていきましょう.
①見つけた隔壁
~なるほどワルファリン~
②臍帯静脈は赤い?
~だからユースタキ弁~
③発見!! PA カテーテル
~なぜ aorta に ??~
④覚えきれない単語の山
~いつか役に立つ~

第5章 TEE による診断
TEE でなにができるのでしょうか? 基本的な断面の理解や診断の基礎を学んだ皆さんは次なるステップに進んで下さい.TEE による基本的測定からルーチンワーク,そして得意技や苦手領域も理解していきましょう.
①TEE でできること
~距離・面積・狭窄・逆流・速度が中心~
②ルーチンワーク
~ひとつひとつ…~
③記録用紙の記入
~正常値と異常値の理解への近道~
④得意技
~まかせて僧帽弁と左心耳~
⑤ちょっと苦手
~よけて左主気管支~
⑥肺動脈カテーテルとの比較
~優劣でなく比較です~
⑦組織診断
~えっ !?~
⑧時相分析
~心音図 !?~
⑨弁疾患の重症度評価 !!
~シ・ビ・アです?~
⑩弁輪径の計測
~楕円 ? 時相 ?~
⑪真と偽の見極め
~ファイナルアンサー !?~

第6章 難解な項目
PISA,SAM,dP/dt… 難しそうで敬遠しがちですね.しかし,それぞれの項目はさほど難しい内容ではありません.ひとたび理解してしまえば,TEE 診断能力は格段に上昇し,自分への自身にもつながります.心に余裕があるときに一度,ゆっくりと目を通して下さい.
①PISA ってなんじゃ !?
~知っていると格好いい,でも使える !!~
②拡張能評価(1)
~偽正常化…それではわかりません~
③拡張能評価(2)
~組織ドプラ !?~
④SAM ってなに?
~血圧下がっているのに~
⑤dP/dt ??
~弁機能を評価していたはずなのに~

B TEE 基本断面の描出
~どうやったらこの画像が出るの ?~
第1章 画像の連続性からのアプローチ
TEE が描出する断面を解剖の連続性から理解することが重要です.しかし,これは暗記の必要はまったくありません.左室-上行大動脈とごく初歩的な知識があればよいのですから.「TEE プローブが 35 cm 入ったから…」ということは重要ではなく,「さらにプローブを進めると大動脈弁が見えなくなり,a.ME 四腔断面になる」というイメージを持てることが必要です.
①まず何が見える ?
~大動脈弁を見つけよう~
②トランスデューサを回転させよう
~見たい構造物を中心に~
③胃まで進めてみよう
~得意の短軸から~
④残りの大動脈
~走査面と名称に気をつけて~

第2章 シミュレータと CT から学ぶ基本断面
シミュレータと CT の立体的画像を参考に,20 の基本断面を別の角度から,イメージを膨らませ,描出の基本手技も学習しましょう.
①CT と TEE で描出される心血管と食道
~右と左と上と下~
②20 の基本断面
~ひとつ,ひとつ~
③横断面像
~CT をイメージして
④縦断面像
~矢状断+冠状断+α-β~

C TEE 症例の要点
~こんなときにこのページ~
これまでの総論で TEE に関するかなりの知識が蓄積されたことと思います.ここでは症例ごとの要点を術式や解剖なども加えて紹介します.総論や付録に立ち戻りながら実際の手術時に参考にして下さい.
第1章 CABG
~派手さはないですが~

第2章 OPCAB
~狭窄に逆流 !?~

第3章 MR
~輝きの舞台~

第4章 MS
~PHT 登場~

第5章 MVP&MVR
~離脱完了で良いですか?~

第6章 AR
~弁尖と基部は ?~

第7章 AS
~気になる石灰化~

第8章 AVR &その他の手術
~どの人工弁を選びますか !?~

第9章 TAA
~深夜の診断は?~

第10章 CPB
~いろいろチェック項目があります !!~

第11章 小児
~小さな大人ではありません !!~
①プローブの選択から
~こんなに小さくても~
②ASD と VSD
~意外と奥は深いですね !!~
③TOF と複雑心奇形
~ひとつひとつ,確実に~

第12章 頸部体表エコー
~かなり重要です !!~

第13章 超音波ガイド下神経ブロック
~TEE と離れてしまいますが…~

D 上級編
~ここまで進む,ここまでできる~
ここまで読み進められた皆さんは,もう中級レベル以上でしょう.どんな成書を読んでも理解できることと思います.「D」では,最新の 3D エコーや最大の難関 decision making,そして手術室以外での TEE に関して少しだけ触れてみましょう.あとは書籍の範疇を超え,皆さんが TEE を活用することでしょう.
第1章 再構築法 3D
~より客観的な形態評価と機能評価~
第2章 Decision Making(1)
~TEE の最終段階~
第3章 Decision Making(2)
~TEE による CDM~
第4章 麻酔科医の周術期評価
~拡大する TEE の有用性~
第5章 リアルタイム 3D TEE
~ついに登場~

E 資料
~こんなに便利~
資料1 20 の基本断面
資料2 左室 17 セグメント
資料3 冠動脈と局所壁運動
資料4 僧帽弁と大動脈弁
資料5 TEE 記録用紙
資料6 TEE 記録用紙-備考-
資料7 正常値と異常値
資料8 時相分析
資料9 計算式



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