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痛みのバイオマーカーとしての
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痛みのバイオマーカーとしての
機能的脳画像診断法

[ ペインクリニック, 脳神経 ]

【編著】倉 田 二 郎 東京慈恵会医科大学 麻酔科学講座 教授

B 5 判 ・ 384 頁 ・ 定価( 本体 6,200 円 + 税 ) 2020 年 9 月 発売

ISBN: 978-4-88003-929-9

 機能的脳画像法は,信号の統計学的処理法とその生理学的意義付けによる進歩の著しさ,多彩・多角的なモダリティーによる画像法の豊富さ,あらゆる領域の専門家の共同研究ラボによる研究成果など,世界,とりわけ欧米諸国の脳科学分野において爆発的に進歩している.
 本書のテーマは,多くの脳機能画像研究者の関心を集める「痛み」の中で世界でも膨大な数を占める慢性疼痛の克服であり,発行意義は,①機能的脳画像法の原理から基本的な方法論を網羅,PET やNIRS など各種モダリティを広くカバーすることで,痛みの脳画像法研究を始めるのに最適な書となること,②これまで行われてきた痛みの脳画像研究を概観し,今後の重要なトピックスを探るための礎とする,③慢性疼痛の脳内メカニズムに関する最新治験と有力な仮説を広く共有し,日本における痛みの脳画像研究の発展を加速させることである.
 脳神経科学研究者,慢性疼痛の治療に携わるすべての医療従事者におすすめの1冊.

〔主な目次〕

第1章 機能的脳画像法の基本原理
 1.総 論―機能的脳画像法とは―
 2.神経活動と脳代謝・脳血流のカップリング

第2章 痛みの機能的脳画像実験法
 1.総 論―痛み刺激・心理物理学的痛み記録法と fMRI―
 2.脳波・事象関連電位・脳磁図
 3.ポジトロン断層法による脳受容体動態の解析
 4.機能的磁気共鳴画像法による脳賦活検出
 5.機能的磁気共鳴画像法による脳内ネットワーク解析
 6.神経活動と脳代謝・脳血流のカップリング―神経―血管関連の原理―
 7.拡散強調画像法と脳白質イメージング
 8.Voxel-based morphometry(VBM)
 9.磁気共鳴スペクトロスコピー(MRS)
 10.近赤外光脳計測装置
 11.経頭蓋磁気刺激法

第3章 痛みの中枢機構と機能的脳画像法
 1.痛み知覚のための解剖・生理学的基盤―侵害受容器から脳まで―
 2.痛みの脳内機構―実験的痛み刺激による知見―
 3.プラセボ・瞑想による鎮痛効果
 4.痛みの期待と共感による脳活動
 5.痛みとセロトニン・ノルアドレナリン系―下行性疼痛修飾系のメカニズム―
 6.痛みとドパミン系―痛みと報酬系との関係―

第4章 慢性疼痛の中枢機構と機能的脳画像法
 1.総 論―慢性疼痛とは―
 2.慢性疼痛の psychophysical な解析法
 3.慢性疼痛における痛み関連脳活動―pain matrix の病的変化
 4.慢性腰痛患者の脳活動
 5.線維筋痛症の疫学とメカニズム
 6.身体表現性障害の脳機能画像研究
 7.幻肢痛のメカニズムと鏡治療
 8.慢性疼痛における神経機能評価―MRS による知見―
 9.慢性疼痛における神経機能評価―VBM による知見―
 10.経頭蓋磁気刺激法による痛みに関わる神経機能の評価
 11.反復経頭蓋磁気刺激法による難治性神経障害性疼痛治療とその評価
 12.慢性疼痛と星状神経節ブロックにおける脳血流変化
 13.PET による慢性疼痛の治療評価―薬物療法―
 14.慢性疼痛による脳白質の可塑的変化
 15.NIRS で評価する慢性疼痛治療経過―トラウマ記憶と関連した幻肢痛に対する心理療法(EMDR)で観察された脳活動の変化―
 16.痛み体験の「文脈依存性」

さいごに
 機能的脳画像法による痛みのバイオマーカー―その可能性と制限―

参考資料:痛みの評価票

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